本当はわかってる 2度と戻らない美しい日にいると

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26歳が終わるその日も、いつもと特段変わらない1日でした。こうやって人は歳を重ねていく。好きなものを見て、好きな本を買い、新しい服を吟味し、素敵な人たちに出会い、言葉を交わし、美味しいお酒を飲む。スペシャルでない、誰かの人生と似たような、だけど確実にわたしの手の中にある日常のささやかな幸福を、「幸福だ」と感じられる心を大切にしていきたい。

朝11時から観世会館で能を観た。舞台との距離が近かったので衣装やセットに興味津々だった。今日すごく感じたのは、能におけるお面のパワー、神聖さ、人間との境界線をたった一枚の面で魅せる技の凄味みたいのをひしひしと感じました。

午後3時くらいに会館を出て、三条京阪ブックオフへ。白洲正子の能関係の本と、河合隼雄村上春樹の対談集を購入。そのあと無印が10%オフ期間中だったので市役所前のお店へ。半袖のワンピース購入。早く夏になれ。

買い物を終えてから大好きな古本屋へ。夏のような日差しの下で、鴨川の煌めく水面を横目に自転車を爆走。ダブルダッチをしている若者、トランペットの音色、寝そべる若者たちが、この場所の幸福度数を示しているような。オザケンの「さよならなんて云えないよ」を聴きながらさわやかな風を受けて走る京都の春。京都に来てから久しぶりにサイコーな気分になった。

古本屋に着くと、ちょうど写真展の会期中だったので展示を見る。ちょうど作家のお姉さんが来ていて、いろいろと話をする。午後5時くらいになって、みんなでビールを飲みながら入れ替わり立ち代わりやってくる人たちと会話をする。日曜日だったので家族連れが多く、計1時間くらいは子供の相手をしていた。楽しかった。

明日、27歳になります。大学生くらいの頃からずっとずっと、27歳になりたいと思って生きてきた。明日から、その憧れの日々がはじまるのです。楽しくならない訳が、ないだろう。辛いことは、きっと26歳よりもたくさん、あるだろう。それでもなお、まだ見ぬ日々に期待で震えるこの心はなんだろう。

ささやかでも、ちっぽけでも、光の射す時がありますように。今年もよろしくお願いします!