見渡す限り人生

ファーイ。時間があっという間に過ぎているのに、仕事をやめてからまだ10日ほどしか経っていないという驚き。ここ数日を総括すると家でyoutube見まくってたってことなんですが、ちまちま税金の手続きしたりハロワ行ったり(無駄足だった。お金もらえないらしい)演劇の企画制作講座に出たり英検の二次試験受けたり(面接ボロボロだった)留学の準備したりと意外となんだかんだやっていた。ですがそれ以外の時間はほぼyoutubeSMAPを見ていたんでこのままいくとSMAPファンになりそうです。で今は阪神巨人合同チームvsMLBの試合見ながらロンドンでの観劇期間の予定立てています。この前自分のツイッターを見返したらこの1年間阪神のことばっかりつぶやいててワロタ…自分が真面目にプロ野球を見始めた年に応援しているチームがCSに行き、しまいには日本シリーズまでいったんだから感謝せねば。とはいえ来年は新井兄はカープに移籍、鳥谷も上手くいけばメジャー進出なので、今年と同じ熱量で応援できるかどうかが不安です

映画はそんなに見ていなかったんですが1か月以上ブログを書いていなかったのでたくさん見たようにみえます。

「エスター」□洋画134本目
これ観たの随分前な気がするけど1か月前なのか。これ前にはんちゃんにおすすめしたピーター・サースガードが出てるやつでめっちゃ怖いホラー映画です。いろいろな事情である少女を養子に迎えた夫婦とその子供たちに降りかかる恐ろしい出来事。ある少女の裏の顔とは…?!?!グロイの嫌いなんで基本怖い系ヤクザ系見ないようにしてるんですが、映画自体が面白いよと聞いていたので頑張って見た。二度と見ないと思うけど、映画としてはめっちゃ面白かったしめっちゃ怖い

「リバースエッジ」□洋画135本目
これはキアヌ・リーブスが出ている映画で、わたしはマトリックスがどうしても面白いと思えず途中までしか見ていないので、キアヌさんが出ている映画で初めて最後まで見られた映画となりました。今のキアヌさんを見ても何とも思わなかったんですが、この映画の頃(1986)のキアヌさんはめちゃめちゃイケメン!フー!って感じでした。映画も面白かった。青春時代のなんともいえない心の機微や若さならではの軽さ?っていうのを感じた。

「存在の耐えられない軽さ」□洋画136本目
これはベストセラーになった小説の映画版なんですが、ずっと小説を読みたいなあと思ってでも分厚いし洋書を読める自信がなく手をつけずにいたら、映画があったので見てみたという次第です。これは小説の訳者の勝ちというか、”存在の耐えられない軽さ”という言葉の並べ方の勝利!っていう感じがする。大好きな人が自分を大事に扱ってくれない。社会的に認められない。そういうことへのフラストレーションがとある女性の中に積もりに積もり、今この時において、自分という存在があまりにも軽いことに気づいてしまう。そのことへのいら立ちややるせなさ、そして激動の時代の最中で何かが弾けたように行動してしまう女性の姿が、この言葉に詰まっているなあと思えてくる。そういう意味では、その奔放さが映画の中ではわかりやすく描かれていたんですが、観る人が観ると社会派を謳っておきながらただ自己中心的に生きている若者たち、という見方しか出来ないかも。

「夢見る頃を過ぎても」□洋画137本目
このタイトルにずっと聴き覚えがあったんですが、なんでだろう?何かと混同している気がする。見始めた時の印象とは違いハッピーでハートフルな感じの映画でした

「サンザシの樹の下で」□洋画138本目
これはアジア映画です。昔の時代を描くときのアジア映画って結構似た絵が多い気がするんですが、これもところどころ「初恋の来た道」と似ていて切なくて良かったです。って書いたところで映画のこと調べたら、これ撮った監督「初恋の来た道」のひとだった笑

「ベンジャミンバトン」□洋画139本目
これ、ブラピが出てるんでずっと見たかったやつがgyaoの無料配信で放送されてたんですごく良い画質で観られた!久々にプラピ見て、やっぱりかっこよかった~好きだわ~

「ジャージーボーイズ」□洋画140本目
映画館で観てきたよ!イーストウッドさんの映画ははずれがないというのがだんだんわかってきた。ロックの殿堂入りしている「フォー・シーズンズ」の半生をミュージカル化したものを映画化、ということでミュージカル映画はできるだけ積極的に観ようと思い渋谷の映画館で観てきた。4人のメンバーの、それぞれの酸いも甘いもがシビアに描かれているんですが、それらすべてをブッ飛ばしてしまうラスト3分の幸福さ、陽気さときたら!ああ、映画っていいな!と素直に思いました。ラストが良い映画は総じて良い映画ってことにしたいわたしの中では

「見渡す限り人生」□洋画141本目
これもgyaoの無料配信で、評判が良かったので見てみたらいい映画でした。イタリア映画で、大学の哲学科を卒業するも思うところの就職先が見つからず、パートでコールセンターで働く女の子が主人公。卒業してからの何週間で、あまりにも変わってしまった自分の世界と、次々に起こる問題を、一見クールに、しかし心の中では様々なことを考えながら経験していく。社会に出るとほんとに嫌な人に出会ったり、イヤミな人がいたり、ろくでもない人がいたりで、それは日本でもイタリアでも変わらないんだなあと思った。この映画のつまるところはまさに「見渡す限り人生」で、たくさんの人たちのそれぞれに人生があって、振り回されたり悩まされたりしながら、結局は人に救われてそれぞれの人生を生きているみたいなことだと思うんですけど、それが決して言葉ですべてを語ってしまわずに表現できているところがとてもよかった。ちょっとしたことで心のバランスが崩れてしまってあーなってこーなって、でも結局こーなって、、という部分が、ああ今の時代らしいなあという形で描かれていて、彼女がコールセンターで働いていることにもすごく意味があって、あー面白いなあと思いながら見ました。

「2つ目の窓」■邦画87本目
これ最近の映画でなんかの賞とったやつ。真面目に観なかったからあんまりおもしろくなかった。ここに書いてあることは参考にしないでください笑

ラヂオの時間」■邦画88本目
なんにも考えずに笑える映画見たいなーと思って昔の三谷幸喜引っ張り出してきた。みんな若ーい!その中でも光る唐沢利明のイケメン具合。笑 今も変わらないと思うけどさすが三谷幸喜だなあっていう伏線の引き方と潔さと出演陣の豪華さ。でも実は三谷幸喜の舞台はまだ見たことがない

細雪」■邦画89本目
さゆりーーーーーーーーーーーーーー!美しいーーーーーーー!あのごはんの食べ方、みんな真似したんだろうなあ笑 谷崎潤一郎の「細雪」、小説で読むと上中下でかなりの難関だと思うんですが、映画だとあっという間。京都で生まれた四姉妹を描いた話で何度か映画化されていますが、わたしが見たのは一番最近の、1983年の市川崑バージョンでした。石坂浩二も信じられないくらいセクシー

ムーミン谷の彗星」■邦画90本目
記念すべき、ムーミンたちとスナフキン&フローレンとの出会いを描いたお話。小説でしか読んだことなかったからもう可愛くて可愛くて仕方がない。ムーミン好き好き言ってたら、最近もらうプレゼントが大体ムーミンでもうなんだかありがとうございます

「あかぼし」■邦画91本目
これは面白かった。新興宗教にはまってしまった母親と、その息子を描いた物語。有名人出ていないけど、みんな演技上手かったです。結構こういう系の映画見ていて、「カナリア」とか「シークレットサンシャイン」とか「愛のかたまり」とかそれぞれだけど、一方的に宗教×っていうよりは、どうあることがいちばん幸せなのか?いい形なのか?って宗教と自分の関係性を考えるきっかけになって興味深い。でも本当に、いろいろなことが紙一重で自分にも起こる可能性があって、東京に来てからそういう関係のことに興味を持ち始めたので、もうひとつの世界の側面を見たような心地。

秋刀魚の味」■邦画92本目
はんちゃんがおすすめしてくれた小津映画その1。お、お父さん!東京物語の時のお父さん!で、長男役の佐田啓二という役者が良い味を出していて中井貴一みたいでした、と今まさに書こうとしたら、実の息子が貴一だと…?!いやーDNAってすごいですね。

「おはよう」■邦画93本目
はんちゃんがおすすめしてくれた小津映画その2。面白かったーそしてまた、お父さん!あっ中井貴一パパも!テーマがわかりやすいし、はっきりしてるし、今にも通ずるし、ですごくわかりやすくて面白かったです。

「百瀬、こっちを向いて。」■邦画94本目
邦画もようやく100本近づいてきたゾ!これは元ももクロ早見あかりさんが主演で、わたしのツイッター友達にあかりんの大ファンがいるのでそのことを考えながら見ました。原作は乙一で、小説の出版時には名前を変えて出したらしいんだけどなんでだろう?高校生の時は乙一が大好きで、デビュー作を読んだときはそれはもう衝撃がすごくて、でも大学生になってさすがに乙一読んでたら子供じみてるかしら…とかいうつまんない見栄を張ってそれ以来全然読んでない。今どんなの書いてんのかな。映画の方はザ・青春って感じで、でも向井理が全部持っていっちゃってる感じで、別に理ちゃんじゃなくても良かったのでは…という感じは否めない。

オウム真理教とムラの論理/熊本日日新聞社
これはオウムが90年代に熊本のとある村に道場を開いたことから始まる、村民と団体の一部始終を新聞社が追いかけ、その動きを当時の新聞記事とともにまとめた一冊。これを読んでいちばん顕著に感じたのは、団体側にも、それに対抗する村民たちのなかにも、何か盲目的な信仰や偏見があって、本人たちはなかなかそれに気づかないということ。何が善で何が悪か?という考え方だけでは絶対に見えてこない部分。この対比は本当に興味深かった。あと村や県の重役たちの対応?日本人、という言葉あんまり使いたくないが、日本人ってこういうところあるよああああって思った。

ル・コルビュジエの勇気ある住宅/安藤忠雄
わたしは大学時代に安藤忠雄に出会い、それ以来好きなんですが、というわけで安藤忠雄が敬愛するコルビュジエさんのことも自然と好きになっていきました。この本は大学時代に買ったんですが、一度読んだきりでほぼ内容を忘れておりました。東京を離れる前にしたいことリストの中に、コルビュジエが設計した国立西洋美術館の建築ツアーに行きたいというのがあって、先日ついに行ってきました。ある程度の知識を入れとこうと思って、この本をお供に。
コルビュジエも忠雄さんも専門の期間で建築の知識を学んでいない、自分の足で歩いて独学で学んできたふたりなのですが、コルビュジエは芸術家の才能も多分にある人で、わたしは初めて映像で「ロンシャンの礼拝堂」を見たときに「な、なんじゃこりゃあああああ」となったわけです。その外観が、これだ。

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実際に忠雄さんの講演会で聴いたことなのですが、安藤忠雄は初めてこの礼拝堂を訪れた時に、「たくさんの窓を通って入ってくる外光のあまりの眩しさに、1度目は逃げ出すようにして礼拝堂を後にした」と言っていました。わたしはなぜだか「光」というものに物凄く魅かれる人間で、「逃げ出したくなるくらいの光、、、!」といたく感動し、いつかフランスはロンシャンの礼拝堂へ行くことを夢見ているのです。まあそんなことどうでもいいか。とにかく建築ツアーはコルビュジエ本人のことから建物の構造設計までとても詳しく教えてくれて非常に有意義な時間でした。ちなみに大阪には安藤忠雄コルビュジエからインスピレーションを受けて設計した教会があって、そこの光の切り取り方も本当に素晴らしいので、今度時間があったら一緒に行きましょうよ