まるまったSOS

3月があっという間に去って行って、掴めないまま春がやってきそう。寒い寒いと言っている今でさえ冬が恋しいのに、またしばらく冬に焦がれながらの日々送るんだなあと思うともう切なくって切なくって。

今日は1日引きこもって、昼まで寝て、起きてご飯食べて部屋掃除して、久しぶりに革靴の手入れをしたらテンションあがってきて、そのままコンロ掃除、洗濯、同窓会に来ていく服の選出、お弁当の準備、夜ごはんを食べてワイン飲んで、映画2本見てコーヒー4杯飲んでサイコーに充実した1日だった。明日からの辛い仕事の日々への鋭気が養われたぜ!だけどひとりで呑むワインはなかなか減らないネ。

 

□洋画158本目「シリアルママ」
りんごちんからおすすめされた映画。かなり強烈で狂ってるお母さんが主人公の話。なんか実話が元らしい。狂ったように人を殺すのになぜか憎めないこのお母さん、すごすぎるわ。子供はいつだっておかあさん大好きだしそういうやさしい世界であってほしい

□洋画159本目「ギルバード・グレイプ」
ジョニー・デップがまともな人間の役で出ている映画を初めて見た(笑)デップはかっこいい。夢も希望も見つけがたい田舎町(と本人は思っている)で、生まれつき脳に障害のある弟の面倒、夫が自殺してから引きこもって肥大化してしまった母親、聞き分けのない妹たちと一緒に暮らしている、デップはそんな家族を支える長男の役で、デップの苦労がもう沁みて沁みて…弟役はなんと若かりしディカプリオが演じているんですが、これがまあ上手い!何がまともかって良くわからない、家族の形に正解なんてないと思うけど、この映画を見ながら家族って良いなあ~と。ラストも最高に良かった!

□洋画160本目「そして、ひと粒のひかり
これはgyaoで観た。これもギルバードと似ていて、一家の収入を支えている17歳の女の子が主人公。小さな町から飛び出て自分の人生を生きたい、自分で自分の人生を選んで進みたいと思っている普通の女の子が、お金目当てに麻薬の輸送人になる話。主役を演じたカタリーナ・サンディノ・モレノが素晴らしかった。お腹の中の赤ちゃんをエコーで見ている時のあの笑顔、ああいう表情を見ると女優さんってすごいなあと思う

□洋画161本目「Dear フランキー」
これもGyaoで。最近当たりばかりだなあ。オペラ座の怪人で怪人役を演じた俳優さんが出ているんだけど、イチコロ☆でした。

□洋画162本目「絶対の愛」
キム・ギドク監督と聞いて観たけど、今までの中ではいちばん微妙だったかも。永遠の愛を手に入れたくて整形を繰り返す女の人の話。整形大国の韓国でこの映画を上映するのはいろいろと意味のあることだったんだと思う。

□洋画163本目「ブエノスアイレス恋愛事情」
超お洒落映画。ストーリーも淡々と進んでいくけどきちんと構成がなされていて、好きな映画のひとつになりそう。字幕で観たけど、訳が映画の雰囲気にきちんとそぐっていて、心に残る台詞が多かった。建築やデザインが好きな人は勉強になると思うので観た方がいい

□洋画164本目「グランド・ブタペスト・ホテル」
ついに観た!おもしろかった!展開の流れる速さ、はちゃめちゃでクレイジーな感じは「アメリ」の雰囲気を想起させる。チョイ役で出てくるビル・マーレイがサイコーにクールで良し!舞台は架空の国の設定らしいのですが、ポップな雰囲気の中にも戦争の歴史や当時の社会事情が反映されていたし、時間軸の置き方がとても意味のある設定だなあと。チラシのビジュアルにもなっていたあの赤いエレベーター内の構図は早い段階で出てくるのですが、ちょっと感動するくらいハッとさせられる絵でした。

■邦画100本目「私の男」
おお!記念すべき100本目は前から観たかった「私の男」。が、期待しているよりはあっさり終わってしまった感じ。浅野忠信のダメ男感がよく似合っていた。二階堂ふみはいくらでも可愛くなれるしいくらでも田舎っぽくなれる貴重な女優さんだな

■邦画101本目「リトルフォレスト夏・秋」
ドラマのようにさくっとみられるのがいいなこの映画は。田舎の良さがぎゅっとつまっている。現実はそうもいかないけれど。橋本愛がまだ10代という事実に何度も戦慄するよね

■邦画102本目「幕が上がる」
何年か前の、年の瀬に世田谷で観た芝居「グッドバイ」でわたしは蒼井優の真骨頂を観た、あれぞ女優だというようなことをここにも書いた気がするのですが、それでいうならこの映画は黒木華という女優の現在地を示す作品になったと思う!彼女の魅力のすべてがスクリーンいっぱいに広がっていて、ももクロももちろん素晴らしかったが、黒木華の凄さに度胆抜かれた人は多いんじゃなかろうか。そしてももクロちゃんはみんな良かった、特に赤と黄色の子。赤の子は、あ、やっぱりアイドルグループのセンターにいるだけあるわと思わせる統率力、努力の跡が見えるしだけどそれを見せびらかさずにそつなくこなす感じがとても印象的でした。黄色の子は持って生まれた華やかさが映画のなかでぐんぐんと伸びていく感じがした。今年はこの映画の中でも演じられた「銀河鉄道の夜」をももクロが舞台でやるので、それは是非とも見てみたいなあ。ちなみにももクロがやるのは青年団版「銀河鉄道の夜」。作者の平田さんの、宮沢賢治への敬意とともに、この作品を観る子供たちへの願いのようなものが詰まった数珠の芝居です。演劇の仕事を始めて、宮沢賢治がどれほど優れた作家だったかを実感することが度々ある。良いものは残り続け、受け継がれていく。そういうことだと思う

■邦画103本目「ツレがウツになりまして。」
堺雅人×宮崎あおいでそんなに悪くはないだろうと軽い気持ちで観ましたが、良い映画でした。いらない演出もあったと思うけど、原作者の意図を壊さないように映像化したんだろうなあと感じられてとても気分の良いものでした。壊れずにそこにあること、それがいちばん大事。