ぼくらの

あっという間に2015年の5月が過ぎようとしている。お元気ですか?

高橋源一郎の新著「ぼくらの民主主義なんだぜ」を読んでいる。この国がどんどんおかしくなっていく。戦争に向かおうとしている、むしろ戦争はもう始まっているのかもしれない。どちらかというと政治には無関心だったわたしでさえ、危惧せずにはいられないこの国の今。

この国のいわゆる長(とは1ミリも思っていないけれど)をわたしは信用していないが、その理由のひとつが今日分かって、というのは、人の心を動かす話し方、というのがあるのなら、かの人は、国民を騙すことしか考えていないのが、話し方から分かってしまうのだ。この国の人たちはバカだから、断言口調で言い切ってしまえば納得してしまうのだと言わんばかりの、人を見下したような話し方。好き嫌いで政治家を判断するのはお門違いだとは思うが、わたしはこの人が、テレビのニュース番組や、ふとした時の国会中継などで答弁しているのを見る時、おぞましいほどの嫌悪感を抱くのだった。

それでも、この国の2人に1人はこの人を支持しているのだと思うと、国全体が大きな病気にかかっているのではないかと思ってしまう。地下鉄サリン事件から20年、当時のオウムに入信する若い人たちの広がりについて、養老孟司は、勉強ばかりで身体を動かすことを知らなかったインテリジェンスな若者たちがその肉体論に没頭してしまったと言っていたが、また同じようなことが繰り返されるのではないかという恐怖で、ただただ怖い。

ぼくらの、民主主義なんだぜ。

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