すきな映画のはなし


今年に入ってから今日までで56本映画観た。思い出しカウントもあるから誤差あるけど、今年は100本目標だったのでかなり順調だな。150本行けるかな?

彼氏がマーベルシリーズが大好きで、アクションとかスーパーヒーロー系をほとんど見ないわたしはマーベルとアベンジャーズの区別が付かないレベルのど素人なんですが、ゴリ押しに負けて、デートする日は必ず毎日マーベルシリーズを観ている。いろんなヒーローが出てくるが、少しずつストーリーが繋がっていて、ファンサイトに載っているガイド通りに見ていくと話がスムーズで面白い。戦いや殺人、グロ系はひとりで見られないので、そういう意味では観る機会を得たのだとポジティブに考えよう。

毎回メインキャラになるヒーローがいて、強い敵が出てきて苦戦するけど必ず勝つ。めちゃめちゃ街を壊すし人もだいぶ死んでるけど、英雄になる。ヒーローには必ず美人で支えてくれる女性が側にいて、ヒーローのせいで勝手に危険に晒されて勝手に助けられて、最後には惚れ直さないといけない。そういうプロトタイプが好きじゃなかった。

マーベルシリーズも最初はやはりそういう側面が強いが、時代の流れなのかなんなのか、そこから脱却したいのかなって思える表現も見え隠れしている。これは自分の好きなタイプの映画ではないと認識しつつ、楽しんで見ている。それでいいと思う。ただ超絶無敵のキャプテン・マーベル(女性ヒロイン)が出てきた時は涙が出そうになったな。

連日連夜ファイティング系の映画を観ていると、自分の好きなタイプの映画を思い出す。わたしはdramaが好きなんだ、と彼に言ったら、僕は20歳までにありとあらゆるdramaを自分の人生で経験してしまった、それ以上のdramaはないって思えるから映画で観たいとは思わない、というなかなかの持論が帰ってきた。なんか一見中二病か?とも思えるが、ソ連で生まれウクライナで生活してきた人だ、わたしには想像もつかないdramaがあったんだろうと素直に思える。文化や生まれた国の違いは、今のところわたしにとってポジティブな点が多い。

でもあなたの好きな映画は見てみたいと思っている、dramaでもいいから今度何か一緒に見ようと言われているのだが、はて何を見せよう。。と、わたしの好きな映画に想いを馳せるのだった。

それでいろいろ考えて、わたしが好きな映画の多くが、孤独というものの本質を捉えている映画なんだなって気づいた。劇的でなく、日常の隙間に潜んでいる孤独。誰もが持ち合わせていて、きちんとピントを合わせないと見えてこないようなもの。わたしの人生は至って平凡だけれど、もしかしたらそうなっていたかもしれない未来。他人と、自分と向き合うことでしか気づけない孤独。そこに息がかかるとき、生まれるものがある。孤独から物語ははじまるんだと、たぶんわたしは信じている。

だから、寂しい主人公が好きだ。大恋愛もなくて、特殊な能力もなくて、才能も財力も強運もない、普通のひと。普通の人生。かおのしらない、隣人の話。そういう人たちが、日々のなかで生み出すささやかな幸せ。そういうものを信じている。

たくさん映画を観てきて、やっと自分の好きな映画がどういうものか言語化出来た気がする。1000本ノック達成まであと255本!