雪やこんこん

今年2度目?3度目?の降雪です。雪が降るとテンションがぐーんと上がって、街が綺麗に見えて、日記を書きたくなりますね。

今日観た芝居は寺山修司の芝居だったんですが、2年くらい前から好きだった女優さんの演技に思わず涙。梅舟惟永さん、江口のりこ嬢のような売れ方をするだろう期待の女優さんです。

ファイトクラブ
ブラピかっこE!ブラピ万歳!ブラピLOVE!今わたしは、どこにでもいるミーハー女子として洋画を楽しんでいます

「さよなら渓谷」
真木よう子が見たくて。最後あっけないなあと思いつつも、話の構成は好みだった。

人生論ノート/三木清
これは読んだ甲斐があった。哲学書を読みたくてタイトル買いで手に取ったのがこれだったんだけど、めちゃめちゃ納得することが多かった。メモ取った文章のなかでたとえば「孤独は山になく、街にある。」日本人は孤独を求めて山に籠るが、西洋人は人の溢れる街にこそ孤独はあるという考え方があったそう。これは現代にも通じる考え方で、現代の日本人は思考も西洋人に近づいているなあと思いながら。この前観た矢内原さんの芝居で「群衆の中でひとり空を見上げるとき、人は誰しも孤独になる」というようなニュアンスの台詞があって、それを思い出した。あと人生論ノートには”旅について”の項があるんですが、その中に「旅の心は遥かであり、この遥けさが旅を旅にするのである。」という一文、これは名言ですね。この一文が、人を旅に向かわせる理由になるくらいには、名言である。

小春/国木田独歩
これは短編なんですが、これ良かったですよ。詩人と、その詩人を慕う絵描き。小春と言うのはつまり秋を指しているんですが、季節を人生の生きた時間に例えて、それぞれの思い出を振り返るあたり。独歩の風景描写、さすが自然主義の先駆者と呼ばれるだけあって、独歩の見た風景がありありと浮かんできますね。東京で暮らし始めてから独歩が大好きになった。人の心というものは土地に宿るのだなあと、昔からの考えを強くする一方です。

星/国木田独歩
昔ならではの風景というか描写ですよね。野焼きの煙がえんえんと空に立ち昇って、その煙を頼りに今でいう彦星と織姫が逢引をする話(かなり無理やりな紹介ですが)。

わかれ/国木田独歩
うーん終わり方がとても好きです。そして同じ作家がいくつかの作品で繰り返し唱えていることはその作家の核だと考えるのですが、「武蔵野」にも出てきた一文がこの作品でより詳細に綴られていました。「風の音は人の思いを遠きに導き、水の流れは人の悲哀を深きに誘う。」これ、水の流れは…の部分が納得納得って感じですよね。万人に共通するこの感情、自然から受け取るメッセージを改めて言葉にされると、とても感じ入るものがありますね。

東京にいる間にできるだけ独歩先生を読み果たしたいです。